「ダンス・オブ・ヴァンパイア」名古屋公演 観劇感想

2022年10月15日

今日は「ダンス・オブ・ヴァンパイア」を観てきました。

初めて観る作品でしたが、劇中いろんな仕掛けがあったり、洋楽で馴染のある曲もあったりして楽しめました。
私は3階席だったので、あまり関係なかったけど客席降りもたくさんあったみたいだし。

ストーリーだけで考えると、ツッコミどころ満載だし終わり方も中途半端だし駄作じゃないかと思っちゃうんですけど、音楽とダンスは文句なしにカッコいい!!ロックなミュージカルです。
この作品は、ストーリーよりも音楽とダンスで勝負してる作品なんでしょうね(笑)
私、こういうのも嫌いじゃないです(*^m^*) ムフッ

私は3階席のセンター付近で観ていたのですが、1幕終盤の伯爵様が独唱する場面で、ヴァンパイアの方々が3階席にまで来てくれていました。もしかして5階席まである各階にも来てくれていたのかなぁ?すごいですね~(*^-^*)
ただ、もしこの演出が、伯爵様の化身が音もなくスッと現れたように見せるものだとしたら、役者さんの入退場時に扉を開け閉めする「バタン!」って音がしてたのがちょっと・・・。
そうじゃなかったとしても、もう少し静かに開け閉めできなかったのかなぁ(^^;
多分、扉の開け閉めは会場スタッフさんがしてるんだと思うんですけど。

それから、噂のクコール劇場。こちらも楽しみにしてました(^^)
幕間に駒田クコールが出てきて、カーテン前をお掃除しながら何かやってくれる時間だそうで。
今日のクコールさんは野球ユニフォームを着て出てきて「燃えよドラゴンズ」を替え歌にして登場人物(キャストではなく)の紹介してました。会場もノリノリ♪

またメインキャスト中心にお一人ずつの感想を覚えている範囲で一言くらいずつ。

クロロック伯爵役の山口祐一郎さん。
この役をすごく楽しんでらっしゃるのが伝わってきました。
威厳がありつつも、お茶目さが垣間見えるのが祐さんらしいです☆
死ぬこともできず、愛するものを引き裂くだけのヴァンパイアとしての虚しさと悲しみを歌う場面は、静けさの中で独り言を呟いているような歌い方から、心の叫びを歌うような感じへ。
そして、その脇で伯爵様の気持ちをダンスで表現するヴァンパイア・ダンサー森山くんに目が釘付け。
祐さんの歌と森山くんのダンスが見事にリンクしていて、息もぴったり。
歌とダンスが一つになってみごとに伯爵様の心の内を表現していて、本当にすごいな~って思って観てました。

アフロンシウス教授役の石川禅さん。
なんとも飄々とした面白いおじいさんです(笑)
私は1回しか観ていないから、どこがアドリブなのか分からないけど、結構アドリブも出ていた雰囲気です。
ホントいい味出してて、好きやわぁ禅さん❤

教授の助手アルフレート役の良知真次さん。
教授に振り回されながらも、一生懸命に食らいついていこうとしているアルフレートが、禅さんに食らいついていこうとしている良知くんとリンクしているように思えて、なかなか面白いコンビでした。
教授と一緒にヴァンパイアが寝床にしている棺桶を見つけた場面で、やたらヒーローだったのをアピール(笑)
これもどこからどこまでがアドリブなのか分からないけど。
教授についていくのも、サラとの恋も一生懸命なアルフレートくんがかわいいです♪

サラ役の神田沙也加さん。
過保護なお父さんに閉じ込められて息苦しさを感じ、自由を求めて伯爵様の誘いに乗ってしまう女の子。
アルフレートのことが好きなのか、ただ利用しているだけなのか、アルフレートを翻弄する無邪気なサラちゃんをキュートに演じています。かわいいし、歌もダンスもうまいし、世間知らずの無邪気な女の子の役をそれだけで終わらせないところは、なかなかだと思います。
それにしてもサラという子は、いくら自由が欲しいからって、いかにも怪しい登場の仕方をして(しかも入浴中に!)誘ってくる怪しいおじさん(伯爵様)に簡単について行っちゃうのがすごいわ(←ストーリーのツッコミどころ・笑)

サラの父親・シャガール役のコング桑田さん。
自分の娘に変な虫がつかないようにと部屋に閉じ込めておきながら、自分は若い女中に言い寄るダメ親父を愛嬌たっぷりに演じています。
阿知波悟美さんが演じる妻のレベッカと、喧嘩しながらも長年連れ添った夫婦らしい雰囲気がよく出ていました。
阿知波さんのレベッカは、ダメ夫だけど憎めないシャガールを心から愛しているのが伝わってきます。

シャガールが経営する宿屋の女中マグダ役のソニン。
セクシーでかわいいくて、シャガールが目をつけるのも当然と思える役作り。
相変わらず歌声には迫力がありますね~。
マグダはシャガールから言い寄られて迷惑そうにしていたのに、ヴァンパイアになったとたんに仲良しに。
よく分からないけど、要するに悪い気はしてなかったってことね(笑)

クロロック伯爵の息子ヘルベルト役の上口耕平さん。
伯爵様の息子という事で、なかなか美しいですよ。かっこいいです。
ヘルベルトは歌う場面はいくつかあるけど、まともにセリフがあるのはアルフレートを口説く(?)場面だけなんだ。
だから、あの場面に気合が入ってるのね。その場面の衣装も下は透け透けでなんだかすごいし(笑)
その場面で、キャミソールみたいな上衣のストラップ部分が肩から落ちてたのを一度は直すも、その後かなり下までずり下げ、妖しく微笑みながらアルフレートに迫っていき、アルフレートから「ひ、ひぃ~、 見せちゃいけない物まで出しちゃってるしぃ~」とか言われてました(笑)
ちなみに他の場面では、かっこよく歌って踊ってるんですよ(*´艸`*)

せむし男クコール役の駒田一さん。
セリフは多くないんですけど、なかなかの存在感ですね。
そして、ちょこちょこアドリブで笑わせてくれます。
でも、このストーリーの中で唯一、最後に死んじゃう役なんだ。他の人たちはヴァンパイアにはなっても、死にはしないですもんね。

カーテンコールでは、会場みんなで踊って楽しかったです~♪
深く考えずに楽しんだもの勝ちのコメディ作品なので、何も考えずに楽しみたい時は良いですねぇ。
また再演があれば観たいです♪