ミュージカル好きな心理カウンセラーが書く観劇感想とその他もろもろ
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『Piaf(ピアフ)』シアター・クリエ 観劇感想

今日は、エディット・ピアフの生涯を描いた作品「Piaf」を観てきました。

エディット・ピアフについては、エディット・ピアフの映画を観に行った事があって印象に残っており、その後舞台バージョンもあるのを知ってずっと観たいと思っていましたが、なかなか機会に恵まれず、今回やっと観ることができました。

 

近すぎず遠すぎないセンターの席でとても観やすく作品を堪能することができました。

上原くんFCに感謝です。

 

ストーリーは、無邪気な10代から47歳で若くして亡くなるまでをオムニバス形式で進んで行くのですが、1場面が短くて展開がかなり速いです。

ピアフのことを何にも知らない人は、ついていくのがちょっと大変かも。

ピアフの育った環境の影響を色濃く反映しているので、下品で卑猥なセリフや表現も多く使われているのですが、そこはクスッと笑える形で演出されています。

1幕は笑える場面も多いですが、2幕で最愛の恋人を亡くしたピアフがアルコールにおぼれ、また数回にわたる交通事故で痛みどめのモルヒネが手放せなくなり体はボロボロ、老婆のようになってしまっても歌い続ける晩年の場面はハンカチが手放せません。

大竹しのぶさんのピアフは、無邪気な10代からアルコールや薬物中毒のせいで老婆のようになってしまった40代までの変り様と変わらない部分と見事に演じられており、その気迫に圧倒されました。

素晴らしすぎてこれ以上、何と言ってよいのか言葉が見つかりません。本当に大竹さんはピアフそのものに見えました。

 

ピアフの親友を演じる梅沢昌代さんも無邪気な20代(?)から演じてらっしゃいます。

大竹さんと梅沢さんの掛け合いも息がピッタリ。このベテランお二人の存在感は大きいですね。

ピアフの最後の時間を過ごす二人のやり取りには涙が止まりませんでした。

 

アメリカのスター女優マレーネ・デートリヒとピアフの世話係の女性の二役を演じる彩輝なおさん。

宝塚時代を彷彿させるようなスターの雰囲気をかもし出す美しいマレーネ役と地味でちょっとオドオドしている世話係の女性役の演じ分けが見事。どちらも違った形でのコケティッシュな部分があって魅力的でした。

 

男性キャストの皆さんは、イケメン揃いで眼福。

若手・中堅の男性陣が大竹さんをはじめとするベテラン女性陣に必死で食らいついて行ってる感じがして、ピアフとピアフが発掘した若い歌手たちのイメージと重なって面白いと思いました。

それにしても、それぞれがピアフに関係するたくさんの役をやっているので、どれがメインの役なのか分からない(^_^;)

大竹さんピアフ以外でソロで歌う場面があったのは、シャルル・アズナブール役の宮原浩暢くんとイヴ・モンタン役の大田翔くん、テオ・サラポ役の上遠野太洸くん。

東京藝大出身の宮原くんと大田くんはさすがですね。空気がガラッと変わります。

同じく東京藝大を出ている上原理生くんがコーラスのみだったのがちょっと残念ですが、ピアフのコンサート司会進行役でええ声を聞かせてくれます(笑)

上遠野くんは先の二人と比べてしまうのはちょっと気の毒かな。でも、ピアフへの愛がしっかり伝わってきました。

 

ピアフの最愛の恋人でボクサーのマルセル役がメインの駿河太郎さんは、見た目や動きなどは良かったのですが、ピアフとイチャつく場面のやり取りがちょっとあれれ?な印象。なんだかセリフが上滑りしているような・・・どうしちゃったんでしょう?

マルセルを亡くしたことでピアフの人生が変化していく重要な場面のはずなんだけど、少々残念な感じでした。

ドラマなどで拝見する限りでは、演技が下手という印象ではなかったんですが。

 

宮原くんは、1幕ではキザな若手歌手をコミカルに演じ、2幕ではアルコールやモルヒネ中毒に侵されていくピアフを懇親的に支えるシャルルを丁寧に演じています。他にも他の場面でいろんな役をやってますが、この2つがメインかな。

ピアフの恋人として関わる役としては、宮原くんのシャルルが一番時間的に長いと思います。

歌い手さんなので演技経験はそれほど長くないと思いますが、表現力が豊かでうまいですよね。

 

川久保拓司くんのメインの役は、ピアフの所属事務所のオーナー役かな?白髪交じりの役もダンディです。

自然な演技ができるうまい役者さんですね。他にもチンピラっぽい役とかドイツ兵役とかやってました。

 

上原理生くんのメインの役は、ブルーノという男の役なんですけど、これはピアフを見出したルプレーのナイトクラブで演出家みたいなことをしていた男と後にピアフの所属事務所にいる男は同一人物のブルーノとして見ていいんでしょうかね?この辺がよく分からなかった(^_^;) 私はブルーノがルプレーが殺された後もピアフの仕事の世話をしたりしていてピアフの所属事務所に入っんだと解釈したんですけど。

上原くんは、他にも戦争帰りの片足の兵士やドイツ兵の役など、下ネタ担当かと思うほど、下ネタに関わって体張って頑張ってました。いい味出してましたよ(笑)

ピアフたちにいじられまくるので、結構おいしいポジションかも?上原くん自身も楽しんでやっているようでした。

上原くんは数年の間に演技が格段にうまくなってきているので、本当に安心して観ていられます(*^-^*)

 

大田くんも、コミカルな演技で楽しませてくれます。イヴ・モンタンとしての場面は短いですが、しっかり存在感をアピールして去っていくのがいいですね。短い場面の中でもしっかり役を生きている感じがしました。

 

上遠野くんは、かわいらしい見た目も若いテオのイメージにぴったり。

ちょっと内気だけどピアフに対する熱い思いを秘めた青年を好演。静かに燃える情熱を感じました。

上遠野くんもいろんな役をやっていますよ。

 

ベテランの辻萬長さんは、ピアフを見出すナイトクラブのオーナー・ルプレー役がメインでしょうか。

とてもダンディで素敵です。ピアフを優しく見守る父親のような優しさと器の大きさが伝わってきました。

他にも劇場のスタッフや医者などの役をされています。

 

万里紗さんは、使用人の役やコーラスなど目立つ役はないのですが、ここぞという場面ではしっかり存在感をアピール。

コミカルな演技もキュートです。

 

こんな感じでしょうか。

過酷な人生を生き抜いたピアフの強さと弱さ、心理の仕事をしている身としても興味深い題材です。

大竹さんの演じるピアフに圧倒されて、他のキャストさんが目に入らなくなるほど。

本当に凄いものを観せていただきました。

 

大阪でもう一度観る予定なので、次はもう少し細かい部分もチェックできたらいいなと思います。

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